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「はじめましてー! ほめこです!」
「はじめまして…ぱげこですぅ…」
「私たち姉妹でこれからお届けしますのは『ほめことぱげこのテキストサイト論』です、皆さんよろしくお願いしまーす! …ってぱげこあんた、ノリ悪いわね。どうしたの?」
「だってあたしの名前…ぱげこって…ううう、もっと良い名前がほしかった…」
「それは言わない約束でしょ…あたしだって何よ、ほめこって。ホメコってそもそも発音ギリギリじゃないの」
「ぱげこよりはましだよぅ…なんかぱげこってヅラの人みたいだもん…」
「もう編集で決まっちゃったことを嘆いても遅いのよ! 名前の話はどうでもいいから、仕事に入るわよ。今日のお仕事は『テキストサイトを作ろう!』ってお題だってさ」
「はーい…で、テキストサイトって何なの?」
「あんたそれも知らないで仕事受けたの?」
「なんか依頼のときテキストサイトを開くと男の子にモテモテになれるよって聞いたから、引き受けたのー。ギャラは安かったんだけど」
「最近のガキはこれだから…まあ何だっていいわ、じゃあぱげこ、あんたがこれからテキストサイトを作るのよ。まず、どんなことを書きたいとかある?」
「んーとねー、ぱげこねー、いま学校でいろんなこと勉強してるから、そういうこと書けたらいいな」
「学校? あんた確か中学中退じゃなかったっけ?」
「ひどいなぁお姉ちゃん、ちゃんと学校行ってるよぅー。今はねー、アニメ声優科で歌の勉強とかしてるのー」
「う、うわぁ…ま、まあいいわ、アニメ声優科ね。いいんじゃない。みんなが普通体験できない日常を書く、というのはテキストサイトとしては大きな武器よ」
「ほぇ? 普通体験できない? ぱげこ普通だよ?」
「(無視)じゃあまあサイトの方向性は決まったと。サイト名も『ぱげこの声優日記!』でいいでしょう。あと足りないのは…」
「ねぇねぇ、かっこいい男の子いっぱい来るかなぁ?」
「あーもううるさい! あんたのサイトなんだからちょっとは自分で考えなさいよ」
「だってぱげこ、何が足りないのかとかわかんないもん」
homeko.jpgほめこ
本名は秘密。16歳で富山の実家を飛び出し東京でコンパニオンに。友達にも過去は決して語らないらしい。時々元ヤン臭い言葉遣いが飛び出すのはご愛敬。実はぱげことは姉妹でも何でもないどころか楽屋では犬猿の仲。
pageko.jpgぱげこ
本名は妙子。九九が全部言えないギネスブック級の学力で中学中退。人生のリスタートをアニメ声優科に託す夢見る乙女。天然な性格で周りをいつも脱力させる。渋谷でスカウトされるままにコンパニオンのアルバイトを引き受ける。

(続き)
「足りないのはお前の頭だよ! いい、耳かっぽじってよく聞いてね。テキストサイトを構成する代表的なコンテンツは4つ、アバウト、日記、掲示板、リンク。基本的にその4つのみで構成されているテキストサイトのことを昔は『日記系』と呼んでいたの」
「アバウト、日記、掲示板、リンク。よくわかんないけど、覚えた」
「必要最低限の装備って感じよね。日記を書いて他人とコミュニケーション取りたいだけならこれだけあれば充分だし、逆にこれ以上はいらないの。今も昔もテキストサイトとして一番多い形態がいわゆるこの『日記系』形態ね」
「ふーん…それくらいなら、ぱげこにも作れるかなぁ」
「小学生でも作ってる時代だからねぇ。作ってもらえないと困るんだけど…」
「うーん…がんばる(カタカタと一本指でキーボードを弾く)」
「うわ、一本指かよ…遅いなあ。イライライライラ」
「カタカタカタカタ…」
「イライライライラ…あーもう、見せてごらん。どれくらいできた?」
「うんとねー、とりあえずトップページができた」
「げっ、今どき星空背景かよ…まあいいけどさ。後はこの『Link』を『Rink』と書いてしまうあんたの救いがたいバカさえなんとかなれば問題ないんだけどね」
「ねー、これで男の子にモテるようになるの?」
「お前の頭はそれしかないのかよ!
…ということで、ほめことぱげこはこれからテキストサイトを始めてみます。皆さんと一緒に成長できることを期待しつつ、とりあえずご挨拶まで。どうぞよろしくお願いしまーす」
「ねえお姉ちゃん、ぱげこ下段スクロールバーにJavaで文章流すの、あれやりたいな」
「なんでそんなくだらないことだけは知ってんだよ!」

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