「心の壁、愛の橋」注釈集

あaiueo
かcgkq
さjsz
たdt
なn
はbfhpv
まm
やy
らlr
わw

あ行(a/i/u/e/o/w)
チャットツール名。「チャンネル」という無数の小規模単位の部屋で行われるチャットの一種。専門ツールが必要なので敷居は高いが、とにかく軽く表示が早い。ソフトは「chocoa」などが有名。
チャンネルリスト一覧から自分の話したい話題のタイトルがついているチャンネルを見つけ参加する…のが健全な使い方なのだが、ちょっとヤバイ会話を仲間内だけで交わすために使っている輩も多い。そういうチャンネルはリストに表示されない上、仮に見つけて入ったとしてもチャンネルオペレーターにkick(強制追い出し)されその上ban(入室禁止)かけられるのがオチ。曲者揃いのIRCアングラ界で一目置かれるようになったらもう立派な上級者だとも言える。
パソコン機種名。Apple社起死回生の一発「iMac」のノートパソコン版。お手頃な値段以外にはとりたてて騒ぐほどの性能ではないのだが、なんと言ってもその可愛らしいデザインは大変な魅力。公式ページはここ
CGIスクリプト名。ネットサーフィンの際にこれをくぐると環境変数を偽証・消去することができ、匿名性を高めることができる。効果は匿名串と同じ。
検索エンジン名。targetdomein.comという機能はそのドメインにリンクしている世界中全てのサイトを解析できるという優れ物。まずこれで標的サイトに関する情報収集をするのが基本。いちおうここにリンクを貼っておくが、当然英語なので注意。
アングラツール名。機能満載の自動ダウンロードツール。しかもフリーソフト。下痢に正露丸、WarezにIriaというくらいアングラでは当たり前の存在。このIriaとRarUtyあたりに辿り着いてやっと脱アングラ初心者、ってところか。わりと簡単に手に入るので、興味のある人は落としてみては。
アングラ用語。ローマ字読みで「ワレズ」と呼ぶことのほうが多いか。市販ソフトを違法コピーして譲渡・売買すること。まともに買ったら10万円もするフォトショップをタダでもらえるってんだから、やるなってほうが無理…だが、当然やってはいけない。渡しても受け取っても犯罪である。
傍聴システム名。世界中の通信はアメリカに傍受されていた!まるで漫画のような話だが最近明らかになった現実の話だ。「エシュロン」とは世界規模通信傍受システムのコードネーム名で、1分間に300万というとんでもない数の通信情報を拾い、怪しいキーワードが含まれていると抜き出すという仕組み。簡単に言えば我々が何気なく使う電話、ファックス、Eメールの全ては常にエシュロンによって見張られているということなのである。存在がバレた現在は当然のごとくEU諸国はじめ世界中の国家に非難されている。
ただしエシュロンはキーワード検索型なので、PGPなどで暗号化された文章ならば検閲の網に掛かることなく素通りできる。傍受されているという事実が不服ならPGPを使おう。
ソフトウェア名。原理は長くなるので割愛するが、アングラ用語としては要するにテレビゲームをパソコンでタダでやるために必要な本体プログラムのこと。エミュレータ本体そのものはなぜか合法であるため、検索にかければ山のように出てくる。スーファミ用エミュでもメガドラ用エミュでもタダで堂々と拾いたい放題。昔はエミュと言えば動かない、バグるなどのトラブルは日常茶飯事といった感があったが、最新版エミュは性能も安定性もすばらしく向上しているのでむしろ本物より使いやすいくらいである。
ただし肝心のロム(ソフト)の配布はもろにイリーガルなため、そう簡単には手に入らない。
イヤガラセ法。Windowsのポート139番はセキュリティ上の弱点で、そこにこのOOBというパケットを送られるとたちまち強制終了を余儀なくされるというイヤ過ぎる攻撃法。いにしえの昔のアングラ界では挨拶代わりにOOBが飛び交っていた時代があった。有名なOOB攻撃専門ツール「NUKE」の名をそのまま用いて「NUKE攻撃」とも言う。
現在生産されているパソコンにはとっくに対策パッチが当てられているため、この攻撃は過去の遺物化しつつある。しかし初期のWindows95ユーザーにならまだ効く。が、効くからといってやってはもちろんいけない。


か行(c/g/k/q)
パソコン用語名。OSプログラムの中枢部分のこと。
プログラム技術名。ソフトウェアをプログラム言語の状態まで戻し、仕組みを暴くことで弱点やバグを探すこと。逆アセンブラ自体はツールが全部やってくれるのだが、その内容を解析する場合は当然プログラム言語に関しての相当深い知識が要求される。本職プログラマがヒマ潰し感覚に解析してみることも多いらしい。
アングラツール名。中央ネットワークを通らずに、Gnutellaネットワークの中で匿名ユーザー同士が自由にファイルを取り引きできるソフト。あまりにも違法行為に使えすぎるため制作者自身の手で封印されたが、事前にダウンロードを済ませていた者達は今でも闇でいけない取り引きを続けているという。
人の呼び名。ハッカーという言葉はもともと「コンピュータやネットワークに関して知識を得ることに喜びを感じる人」という意味である。それが不正アクセスによる犯罪の多発から「ハッカー=悪人」というイメージがすっかり定着してしまった。そこで善意のハッカーに対して悪意のハッキングを行う者のことを「クラッカー」と呼び区分化することになった…のだが、一般常識レベルではハッカーもクラッカーも同じ目で見られているのが現状。「クラッカー」という呼び名では筆者としてもいまいちピンとこないので、今作では本来クラッカーに分類されるべき人物達をあえて「ハッカー」と統一表記している。ご了承願いたい。
ハッカーの人名。「伝説」とまで言われた世界一有名なハッカー。自らのこなしたハッキングを堂々と宣言していたためFBIからマークされ続けてきたが、1995年に在米日本人ハッカー下村ツトムに正体を暴かれ逮捕。5年の刑期を終え2000年にようやく出所したが、出所後もマークは続くらしい。ケビン逮捕に関して出版された書籍は数え切れないくらい出ている。
伝説のハッカー、とはいってもその手口は特に画期的というわけではなく既存のテクニック、特にソーシャルを上手く活用していただけのようだ。5年という長すぎる刑期も、当時の米政府が増え始めたクラッカーに対して見せしめとして与えたものだという見方が有力。当のケビンは獄中で公式サイト開くわ出所後にマスコミにインタビュー受けるわ、落ち込むどころかどうも有名になるのが嬉しくてはしゃいでるように見える。厨房?
音楽アルバム名。Beatles解散後のJohn Lennonの作品。妻・ヨーコとの別居中に制作されたアルバム。アルバムとしては出来が悪くあまり売れなかったのだが、プライベートな感情を素直に曲に表す「ジョンらしい」アルバムということでジョン・レノン信者には評判が良い。『Walls and Bridges』がなんで『心の壁、愛の橋』という邦題になるのかは意味不明。
イヤガラセ法。近年発見されたWindows95,98のバグ。MS-DOS時代の名残を突かれたバグで、「c:\con\con\con」というディレクトリにアクセスしようとするとほぼ百発百中でOSが落ちてしまうという最悪の代物。こいつがやっかいなのはリンク先にfile:///c|/con/con/conが仕掛けられているだけでアウトだという点。イメージタグに紛れ込ませても有効だ。画像添付可の掲示板なんか表示した瞬間にクラッシュ。一時期大流行し、筆者はコンコン全盛期にこいつに6回ほどOS落とされて再起動を余儀なくされている。氏ね。
現在はconcon対策用パッチが出ているので仕掛ける奴もほとんどいなくなった。しかしパッチの無いWindowsマシンには今でも百発百中で効いてしまうのだから、絶対にやってはいけない。いずれにせよ、「怪しいリンク先には行かない」というのがもっともシンプルで効果的な対策であると言える。


さ行(j/s/z)
ハックツール名。パスワード破りツールの定番中の定番。パスワードファイルによくある数字・単語列を片っ端からブチ込んで、パスワード名を「yamada」だの「123456」だのにしているアホのIDを見破り乗っ取るという代物。さらにWindowsNT用には最悪のツール「L0phtcrack」というものもある。NTの暗号アルゴリズムの弱点をつくことで、わずか一分以内にランダムパスワードをも解読してしまうという恐怖の兵器だ。
何年も前に登場したこのジョン・ザ・リッパーが今でも現役でいられるのは、日本人のセキュリティ意識が恐ろしいほど低いためである。100人に2,3人は解読できてしまうらしい。いくらサーバ側の管理が完璧でも、中にいる人間がアホではどうしようもない。こいつらの存在自体がセキュリティホールとなるわけだ。
ハッキング用語。セキュリティの弱点、ハッカーの侵入口のこと。基本的にハッキングとはセキュリティホール探し行為と言い変えてもよいだろう。理論的に完璧な防衛システムというものが存在しない以上、どんな強固なシステムだろうと必ずどこかにセキュリティホールはある。ハッカーとはそれを探すのが楽しくて楽しくて仕方のない変態人種なのである。
ハッキング法。「ソーシャル」とは「社会的な」という意味で、オンライン上からでなく現実世界で探偵よろしく個人情報やパスワードを調べ上げることを指す。合法的とは言えない調べ方をすることがほとんど。人を騙すのが上手い奴がやれば絶大な威力を発揮するテクニックだ。しかしそれほどのテクニックがあるなら、ハッカーやるよりはキャッチセールスやったほうがはるかに金になるって。
ハッキング法。電子メールを誤送すると差出人に自動返送されるsendmailのシステムをを悪用したパスワードファイル入手法。標的にパスワードファイルを添付するよう指定したメールをあえて誤送すると、相手のsendmailデーモンはパスワードファイルをくっつけて自動的に返送してくれる。簡単かつ効果の高いテクニックなので一時期流行した。

た行(d/t)
サーバ攻撃法。大量のデータ連続送信により回線混雑を引き起こし、最終的にハングアップさせる攻撃。やってることはメールボムと大差ない。個人相手かサーバ相手かスケールの違い。もっとも今のサーバの処理能力は昔と比較にならないほど向上しているためちょっとやそっとじゃ落ちないが、Back Orificeなどを使って全国から一斉攻撃をかければ確実に落とせる。が、そこまでしてイヤガラセをする必要があるのかというと微妙なところだ。
検索サービス名。ドメインが持っているIPアドレスとその対応ホスト名の全リストを引き出すことが出来る。fingerと並んで危険な情報を吐き出すサービスのため、禁止しているところが多い。
人の呼び名。組織に飼われて任務を受けているような職業的ハッカーのこと。今作でヤクザの仕事を請け負っているアスカたちは厳密には「テッカー」と呼ばれるべき人種なのだが、あまりにも一般的でないので使用していない。
割引サービス名。23時から翌朝8時まで毎月一定額でネット使いたい放題、ヘビーユーザーには必須のサービス。しかしあまり夜遅くまで接続できない人にはほとんど役に立たないサービスだったりもする。これに入る必要があるかどうかでネット依存度が測れると言えるかもしれない。テレホになると自動的に立ち上がりテレホが終わると引っ込むという不気味なサーバ(テレホ鯖)というのもある。主にWarezのやりとりに使われているらしい。
情報隠蔽術。匿名の無料メアドをいくつか取って、次々に転送しながら自分の元に届くようにする方法。これを使えばバレるのは最初の窓口メアドだけで、本メアドまで辿り着かれることは少ない。PGPと併用すればまずメールの中身は安全だろう。ヤバイ情報を送りあうような人間には必須のテクニック。
ハックツール名。瞬間的電磁パルス監視技術のこと。標的コンピュータの発するデジタルパルスを遠距離(部屋の外)から拾って解析できるというある意味究極のハックツール。まず100%盗聴されていることに気づかないし、気づいたとしても直接パソコンに電磁シールドでも貼らない限り防げない。あまりにヤバい代物なのでアメリカ政府以外の一般市民が使うことは禁止されているという。
サーバ名。「串」というのは「プロクシサーバ」の隠語で、ブラウザとWebサーバの中継機能を担うサーバのこと。「串を通す」、つまりプロクシサーバを経由することでIPアドレスをある程度隠すことができる。「匿名串」はIPを完全に隠してくれる串のこと。
しかし他人の用意した串はしょせん生物なので、いつ使えなくなるかはわからない。通しても結局相手にIPを吐き出している串を「漏れ串」、使えなくなった串を「折れ串」という。本気で匿名性を守りたいなら自前の匿名串を用意すべき。
ハッキングプログラム名。目標サーバやパソコンに仕掛ける隠しプログラムの総称。はっきり言って極悪。プログラム次第では何でもできてしまう上に、素人ではまず侵入されていることに気づけない。ヤバいサイトから変なものをダウンロードしない、マメにウィルスチェッカーにかけてHDD内部を検査する、くらいしか対策方法はない。


は行(b/f/h/p/v)
ハックツール名。おそらくは現存するハックツールの中で最凶最悪の代物だろう。隠しプログラム「トロイの木馬」のパワーアップ版みたいなもので、これを仕込んだパソコンをネット経由で遠隔コントロールすることができるというヤバすぎる代物。LAN内部のパソコンに仕掛ければ、ファイアウォールの外からでもそのパソコンを自由自在に操れてしまうのだ。WindowsNT、さらには最新の2000対応版までが出回っている。さらにさらに極悪なのはソースが公開されているため、亜種を作られるとスキャンにかからない可能性もあるということ。決定的な対策法がない以上、とにかく「仕込まれないよう用心する」より他に方法はない。
サーバ攻撃法。ものすごく簡単に言うと、プログラムの異常動作(バグ)を狙って意外な場所に意外なコマンドを撃ってみる戦法。ファミコンの裏技探しに似ているかもしれない。もちろん見つかったバグはすぐに業者によって対策パッチが配布されるので、賞味期限は短い。が、稀にパッチを当てるのを怠っているアホ管理者もいる。そういう管理の杜撰なサーバはたいてい既存のバッファオーバーフロー攻撃によって食い荒らされていると見ていい。かの有名な省庁ハッキング事件の手口もやはり既存のバッファオーバーフロー攻撃であったそうだ。
裏技探しゲームとして見るならこれほど楽しいハッキング法はないだろうが、成功率が極端に低い上にもろに奇妙なログが残ってしまうので管理者にハッキング事実がバレやすいという弱点がある。
セキュリティシステム名。あえてセキュリティホールを用意した偽のシステムのこと。ここに迷い込ませることで本システムを守ったり、そこでIPや行動ログをしっかり記録することで強力な予防線を張る効果が期待できるが、システムの構築が難しいため並みの管理者に出来る技ではない。こんなもん用意してあるほどの凄腕サーバはまず落とせないと考えたほうがいい。
情報隠蔽ツール。「公開鍵」と「秘密鍵」の二つのパスワードの併用による最強のプライバシー保護ツール。メールソフトに組み込む形で使う。これさえあれば本人以外のメール閲覧はまず不可能と見ていい。もっとも、送り合う人間同士が事前に公開鍵を教え合う必要があってかなり面倒くさいので、一般化することはまずないだろう。よほど後ろ暗い情報を定期的に送る必要のある人間だけが使うツールだ。
ハッキング偵察法。PINGとは通信のレスポンスタイムを調べるソナーシステムのこと。PINGを打たれたパソコンが返してくるPONGの時間差から回線状況を調べることができる。この機能を利用して標的のIPアドレス範囲に片っ端からPINGを撒いて応答を確かめ、帰ってくるPONGの数から稼働状態にあるアドレスがどれだけあるかを確かめる偵察法をPINGスイープという。Windows用PINGスイープツールとしては「Pinger」が有名。
イヤガラセ法。PINGを悪用したイヤガラセ。PINGを送られたパソコンは必ずPONGを返さなければならないため、何百発連続で送られるとフリーズ確定。
「HakTek」という総合ハックツールにはクリック一つでPINGボムが送れるという迷惑極まりない機能がついている。全国の厨房が泣いて悦ぶツールである。
セキュリティシステム名。もともとの語源は「防火壁」。LANとインターネット接続回線の前に高くそびえ立つ文字通りの「壁」で、現在世界中の企業にもっとも信頼され導入の急がれているセキュリティシステムである。かの有名な省庁ハッキング事件でもファイアウォールを設置してあったサーバだけは侵入を許さなかったという。職業的ハッカーにとってのまさに天敵だ。
パソコンシリーズ名。いにしえのPC98時代に一世を風靡したNECの人気シリーズ名。98亡き後もNXシリーズとして細々と名を残している。特筆すべき長所などまるでないごく普通のパソコンなのだが、やはり老舗のブランド名はパソコン初購入の初心者には心強いのか安定して売れている。
UNIXコマンド名。fingerサービスを割り当てられたポートに「finger@aaa.com」と打ち込んでやれば、その瞬間aaa.comにアクセスしている全ユーザーのIDとアクセス時間がわかるというもの。これでユーザーのIDをゴッソリ仕入れるもよし、root(管理者)の監視具合を調べるもよし。「No one logged on.」ならばそのサーバにアクセスしている人間は誰もいない、つまり空き家状態ということだ。ゆっくり時間をかけてハッキングに集中できる。いまどきfingerの効くサーバなどほとんどないが、それでも挨拶代わりにとりあえずfinger、というのはハッキングの基本である。
検索サービス名。ネットの戸籍住所管理局であるNIC(Network Information Center)が行っている情報検索サービスで、本来はシェルコマンドで呼び出すものだがWeb上からでもWhois Gatewayというページで自由に検索できる。たいへん便利だが悪用も可能なので、情報公開の限度と是非に関しては常に議論がなされている。
絵本名。ルイス・キャロル作。ありとあらゆる国で翻訳され親しまれている世界一有名な絵本。幻想文学のエポック・メイキングであり、後の作家群に与えた影響は計り知れない。
ちなみにキャロルは筋金入りのロリコン趣味で、少女ヌード写真の撮影マニアであったことはよく知られた話。「不思議の国のアリス」はアリス・リデルという実在の美少女を喜ばせるために書いた、ある意味スケベ根性の成せるお話なのである。なお余談だが、ハッキングの世界にもアリスリデルという超有名人物がいた。詳細はここ
カード決算型携帯電話名。契約手続きが必要ないために、少なくとも通話記録から身元が割れることはまずない。いまや匿名犯罪の常識となりつつある。これには警察も相当手を焼いているようで、各電話会社に契約方法の改正を促している。今後は何らかの身元照会手続きが入るのかもしれないが、とりあえず現状では最凶の匿名通信法である。
パソコン用語。発見されたセキュリティホールの情報を隠蔽するのではなく、むしろ積極的に公開することでみんなでセキュリティ意識と技術を高めていこうという考え方。諸刃の剣的な側面もありいろいろと議論は続いているが、現在のところこの考え方がセキュリティ思想の主流。
スクーター名。ベスパはスズメバチという意味で、イタリアのバイクメーカー・ピアジオ社の世界的人気スクーターシリーズ名。日本ではTVドラマ「探偵物語」で松田優作扮する探偵・工藤俊作が乗っていたことで一躍有名になった。50〜200ccで8種類存在し、ベスピーノ50sはその中の一つ。愛らしくも洗練されたフォルムがたまらない。熱狂的マニアが多く、ネット上には専門ホームページがいくつもある。
普通のスクーターがプラスチックでできているのに対し、ベスパは鉄製。無駄に重い。バッテリーもないのでキックスタートである。また最大の特徴は燃料が特殊な混合潤滑でないと動かないということで、ベスパ乗りは全国のガソリンスタンドの新人ネエちゃん泣かせとしてあまりにも有名。しかしベスパマニアはそれらを欠点だとはこれっぽっちも思っていないのである。
省庁名。世界一の軍事大国・アメリカの誇る国防総省の異名。そもそもインターネットは「ARPANET」というペンタゴンの軍事用ネットワークから生まれたもの。産みの親なんだから当然Webサイトのセキュリティのほうも世界一…と普通思うだろうが、実際には一年に25万回ハッキングを受け16万回の侵入を許しているヘッポコサイトである。といっても、当然個人ハッカーごときが重要情報を盗み出すなんてのは不可能。そりゃそうだ。
こうしている今も世界各国のプロ、特に中国やイラクなどの諜報機関から猛烈にハッキングを受けているらしいが今のところはさすがに無傷。しかし公のWebサイトに侵入するだけならわりと簡単なので、いまや海外の厨房ハッカーの練習場みたいになっているようだ。
ハッキング偵察法。インターネットの通信プロトコルTCP/IPは0〜65535までのポート番号のうちのどこかの番号に担当機能を割りあてることで成り立っている。例えばお馴染みWebページのプロトコル「http:」はポート番号80番を使うとデフォルトで決められている。つまりポート80番は外部に対して開かれているポートであり、ここから侵入することは不可能ではないということ。ポートスキャンとは標的サーバのポートを片っ端からチェックし開いている所がないかどうかを調べる偵察法である。他人の家にドロボウに入る前に窓や勝手口から入れないか調べるのと同じ。開いているポートが多ければ多いほど侵入の可能性は高まるし、逆に一つも開いていなければ入り込みようがない。が、外から入れないということは中からも出れないということなので、実際には必ずどこかは開けられているもの。そのわずかな隙を突くのがハッキングなのだ。マヌケな管理者だとたまにとんでもなく重要なポートを開けっ放しにしていたりして、「どうぞ入って下さい」と言っているも同じなんてサーバもある。
標的サーバがファイアウォールを採用している場合バッチリとスキャンログが残ってしまうので、IPモロ出しでうかつにかけると危ない。が、ポートスキャンはしょせん「下見」の行為なのでバレたからといって逮捕ということはまずありえないだろう。小学生が挨拶代わりにポートスキャンかけてくる時代、いちいち全部チェックなんてしてられないというのも現状である。だからと言って、もちろん遊びでかけたりしてはいけない。


ま行(m)
イヤガラセ法。どでかいデータのメールを一気に、あるいは細切れに送って相手のパソコンをパンクさせるという、やられたほうはたまったもんじゃない荒技。ネット嫌がらせの古典的手法であり今なお現役。メームボム、PINGボム、OOB攻撃、concon攻撃を全部極めればネット嫌がらせの達人になれる、かもしれない。とりあえず友達にはなりたくなさそうだ。
スクーター名。折り畳み式で携帯可能な世界最小最軽量の原付スクーター。正式名称は「ワリンジャー・タイプB」。タイプAはトチーといって、こちらはモモのお兄さん格で性能・値段・重量がモモより一回り上。
フルスロットルで時速30kmがやっとという低性能っぷりは驚異の一言、実用にはまるっきり向かない。が、その哀愁漂う独特の弱々しさに母性本能をくすぐられてしまったマニアは少数ながら存在する。値段も手頃なので、バイク好きならおもちゃ感覚で購入を検討してみてもいいかもしれない。ちなみにモモが13万、トチーが16万。ネットでは現在ここで直接購入することができる。


や行(y)
OS名。OSの元祖でありシステム構築の基礎。よってシステム侵入を試みるハッカーにとっては避けては通れないOS。UNIXを簡便にしたOSとしてはLinuxが有名。LinuxはLinuxでまたたくさんの種類があって、初心者には敷居が結構高い。


ら行(lr)
らるちー/RarUty
アングラツール名。といっても別にアングラ目的以外にもいろいろ使えるファイル復元ツール。ていうか使えすぎ。どんな形式だろうがほとんど万能で開いてしまう、魔法の鍵みたいなもんだ。これの存在を知っているか、あるいは持っているかどうかはアングラ熟練度を測るかなりの目安となろう。マジで使えるし持っていて損は絶対ないので、とりあえずダウンロードしておくことをおすすめする。もちろんタダだ。
LAN/Local Aria Network
ネットワーク名。企業や大学など、限られた場所に置かれた複数のパソコンを相互接続するために組まれるネットワークのこと。同一LAN内のパソコンに収められたデータは全て共有されどの端末からでも引き出せる…という素晴らしく便利な環境が構築できるのだが、ハッカーにとってもこの上なく便利。
ルート/root
セキュリティ用語。管理者の持つ最高権限のこと。administrator権限とも言う。これさえ取ってしまえばサーバ内の全ファイルとパスワードの盗み見、書き換え、システム操作、再進入路(バックドア)設置、侵入証拠のログ消しとなんでもやりたい放題。
顧客情報の閲覧、流出程度の目的であればユーザー権限だけで十分ではあるが、やはりルートを乗っ取り完全支配してこそハッキング。山頂に辿り着く喜び、みたいなもんか。

わ行(w)
ワーム/Worm
ウィルスの一種。トロイの木馬がひっそりと潜伏して機を待つのに対し、ワームは派手にプログラムを実行しつつ自己増殖しガンガン外に飛び出していくとんでもない暴れ者。最近話題になった「I LOVE YOU」メールなどは典型的ワームである。受け取ったら最悪だ。


←テクスト集に戻る