美少女わんさか☆日記

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3月2日(木)

 僕が今さら言うまでもないことだろうけれど、ここ数年で引きこもりが大量発生してしまったことの原因の一つには携帯電話やインターネットなどのコミュニケーション・ツールの飛躍的発展が挙げられる。特にインターネットの害は想像以上に大きいだろう。自分でインターネットを自在に操れるようになった今、他人事ではなくそれがわかる。人と対峙することの手間や恐怖を全て省いて、会話の楽しさだけを提供してくれる夢のような機械が目の前にあれば誰だって飛びつくに決まってる。そのうちにまともに人と対峙できなくなる人間が現れるのは当然のことだ。

 もしも僕が小学生中学生くらいの頃からインターネットがあったとするならば、僕は100%間違いなく引きこもりになっていた。確信できる。毎日登校拒否してネットをやり続けていただろう。
 だけど当時の僕にはそんな便利な逃げ道なんてどこにもなかった。毎日ずたずたに傷つきながら、それでも無理に笑顔を作って上手くやっているふりをするよりほかに術がなかった。でも結果的にそれでよかったんだと思う。逃げ道なんかないと知っていたからこそ僕は人と向かい合う覚悟を決めることができた。
 でも今の子供達は違う。今の発達しすぎたコミュニケーション・ツールは他人と触れあうことでいちばん多くのものを吸収できる大事な時期に「逃げ道」を与えてしまった。心の弱さを克服する必要をなくしてしまった。それはそれで可哀想なことなのかもしれないな、と僕は思う。

  今は「将来の役に立つから」と言ってガキにパソコン買い与える教育ババアが多いけど、それが逆に子供の将来(心の成長)を決定的に損ねることにもなりうる怖い道具でもあるんだとは微塵にもわかっちゃいないんだろうね。

3月3日(金)
同棲日記 「A・I・E・KI(愛液)が止まらない!」第十話
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3月5日(日)

 このところオナニーの回数が激しすぎるせいで、AVもエロ本も無修正サイトも手の内を全てさらけ出し尽くしてしまいました。オカズが慢性的に足りません。まるでA型、B型、O型、AB型、全ての血液が足りませんと駅前で叫んでいる献血車並みにオカズが足りません。血を抜かしてやるから代わりにチンポもヌいてくれと看護婦さんに哀願したいくらいせっぱ詰まってます。

 仕方ないので、またもや某ネットアイドルサイトにアクセス。これで何度目か。
 そこは正真正銘普通のネットアイドル志願の女の子のサイトで、ちょっと胸の谷間が見える上目遣いの写真もお約束にちゃんとあって、ほどほどに掲示板が腐っててと本当にどこにでもある三流ネットアイドルサイトなんですが、僕にとっては非常に意義のあるサイトなんです。なぜならその女の子は僕の初恋の女の子にうり二つと言ってもいいほどよく似ているからです。

 僕はその娘の胸の谷間を見ながらなら何回でもヌケます。ヌいてヌいてヌきまくることができます。でも僕は滅多なことではこのサイトには行きません。何故だかはわからないけれど、初恋の女の子に恐ろしいほどよく似たこの娘でヌくと冷めた後にとても悲しくなるからです。涙が出そうなくらいに悲しくなるからです。
 だから本当はこんなサイトのことはとっととブックマークから削除して、きれいさっぱり忘れてしまいたいんです。だけど意志の弱い僕にはそれが出来なくて、時々どうしようもなく淋しい夜にふらふらとそこを訪れてしまいます。そして激しくヌくたびに何かを確実に失って後悔します。その繰り返しです。
 僕はもう二度とそんな思いをしたくないから。明日、新しいAVを借りに行こうと思います。いや、エロ本もそろそろ新調しないと。無修正サイト巡りも忘れずに…




 時々、僕は自分のチンポを切り落としてやりたい衝動に駆られることがあります。本当にたまにだけど。

3月6日(月)

 僕の留年を祝ってバイト仲間達が飲み会を開いてくれた。まったくほんとに素敵な奴等だ。
 今回の飲み会の目玉はもちろん新加入のメンバー・舞ちゃん(19歳・深田恭子似)。さりげなく隣の席に滑り込む僕。こういう時の動きは本当に機敏だなと自分で思った。

「雪男センパイ、留年なんてたいしたことじゃないですよ。元気出してください」と、どうやらお酒にあんまり強くないらしい舞ちゃんは頬を林檎のように赤らめながら言ってくれた。優しい子だ。
「うん、ありがとう」と僕は答えた。情けない。
「でもこんなこと言っちゃいけないのかもしれないですけど」と舞ちゃんは言った。「あたしはちょっとホッとしてるんですよー。だって、もう一年雪男センパイと一緒におシゴト続けられるってことじゃないですかぁ」


留年バンザーーーーイ!!

3月7日(火)

 昨日の飲み会の話の続き。というか、舞ちゃんの話の続き。


 舞ちゃん(19歳・深田恭子似)の地元は北陸にあって、そこには高校の頃からつき合っている彼が今も住んでいるらしい。いわゆる遠距離恋愛中というやつだ。

「そんなに遠いんじゃ、カレの浮気とかいろいろ心配じゃない?」と僕は言った。
「うーん、でも」と舞ちゃんは答えた。「今はケータイとか、メールとかで毎日やりとりできるから」
 ケータイ。メール。世界中どこにいても簡単に繋がり合うことの出来る時代。でも、と僕は思った。ケータイやメールは淋しさを埋めることまではできない。ただ、誤魔化すことができるだけだ。逢えない、ということの重さは実際離れてしまった経験のない人間には絶対にわからない。

「でも今度、カレがこっちに遊びに来るんですぅ」と舞ちゃんは言った。
「舞ちゃんに会いに?」
「はい」
「嬉しい?」
「はい。すごく嬉しいですぅ」

 そんな風に屈託なく笑う舞ちゃんの姿に、僕は自分の出る幕なんかこれっぽっちもないことを知ってしまった。でも不思議と悲しくはなかった。なんて言うか、そう、可愛がってきた娘が嫁に行ってしまう時のような感覚。というと、少し大袈裟かもしれないけれど。
 遠距離恋愛は大変だろうけれど、舞ちゃん、頑張れ。なんてね。



 それはそうと、メール交換しているってことはだ。舞ちゃんはネットやってるってことか?
 このサイトの存在がバレたら速攻で首吊ります。いやこれはマジで。

3月8日(水)

 さすがの僕も予想不能だった留年という失態に、当然のことながら親父が激怒。昨日は追い込みから逃れるために友人宅に隠れてました。
 ああ、昨日まではただの一介の道楽大学生だったのに。今は身柄(ガラ)を抑えられる恐怖に怯える逃亡生活の身。どうしてこうなっちゃったんだろうなァ、とまるで「ナニワ金融道」で借金取りから逃げ回るダメ社長のように悲嘆に暮れるばかりです。ほんと、どうしてこうなっちゃったんだろうなァ…

 でもまあ前向きに考えれば、またもう一年ヒマ生活が続けられるってことで(←全然懲りてない) このサイトの寿命もこれで少しは延びると思います。ま、今しばらくはゴタゴタしてると思いますが。

3月11日(土)

「あたし実は中学生の頃、胸の大きくなる体操っていうのやってたんですよー」と舞ちゃん(19歳・深田恭子似)は照れくさそうに舌を出した。む、胸の大きくなる体操なんてあるですか!?
「それで、その効果はあったの?」と僕は訊いた。
 舞ちゃんはけらけらと笑った。「ぜーんぜん。見ればわかるじゃないですかぁ」
「でもあの頃は自分のオッパイ小さいの真剣に悩んでたから、全然効果出てこないけどやらないよりはましかと思って毎晩続けてたんですよぉ。でもそしたらある日、体操やってるところをお兄ちゃんに見られちゃったんですぅ。
あんまり笑われたからなんだか馬鹿馬鹿しくなってきて、その日できっぱりやめちゃいました」


 僕は舞ちゃんのことがますます好きになりました。

3月13日(月)

同棲日記 「A・I・E・KI(愛液)が止まらない!」第十一話
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3月14日(火)

 漫画評論のほうで「グラップラー刃牙」について書いていて思ったこと。
 男は誰もが一度は地上最強を目指す、というのはたぶん真理である。じゃ、女は? 何を目指す? と考えたところ、これは「絶世の美女」なのではないかという結論が出た。女は誰しも一度は絶世の美女、ヒロイン、アイドルになることを夢見る。そしてその途中で99%の人間が諦めていく。中には「諦めないバカヤロウ」(アイドル志望の娘とか)が少数いる。このへん「刃牙」における「男子一度は地上最強を目指す理論」にけっこう沿っていると思うんだがどうか。

 でも「絶世の美女」には最強という概念がないか。勝った負けたのきっぱりとした判定できないし。うーん、この考えやっぱり無理があるかな?
 …と思ったけど勝った負けたの基準がないからこそこのインターネットにはたくさんのネットアイドルサイトがあるんじゃないか! ここはみんなが平等のユートピア! 水着写真でオナニーしてモニタに精液ぶっかけても誰にも怒られない夢の世界!(ほんとはちょっと怒られたいけど)

3月15日(水)

 なんか来月からデリヘルでバイトすることになりそうなんですけど。運転手じゃなくて電話番で。
 コタツに座ってテレビ見て、たまにかかってきた電話に応対するだけで時給1,500円。信用を得たら一気に2,000円になるそうです。うわっマジ美味しい。店のおねーちゃんと仲良くなったらやらせてもらえるかもしれないし

 というわけで、雪男君は来月から風俗の人でーす!!
 ここを見ている方、住所氏名電話番号を明記して出張希望メール送ってくれればとびっきり可愛いコ手配しますヨ!!

3月16日(木)

 テキストサイトで銭を稼ぐ方法について真面目に考えてみる。


 天下のNTTがようやく24時間テレホ実用化に向けて動き出し、ネット普及の最大のハードル「接続料金の高さ」に対して僅かだが進展がみられた。あくまでも僅かな進展ではあるが、それでもこれが実用化されればネット人口が再び急増することだけは間違いないだろう。そういう進歩をこれから何度か繰り返して、いつかはファミコン感覚で「全ての家庭にネット普及」が実現する日が来る。これは必ず来る。いざそんな時代が来た時、掘り当てられたネットという金脈に初めから居座っていた僕らがどうすれば甘い汁をよりたくさん吸えるか、という話。エロ画像とか無しで、まっとうな表のサイトで金は稼げるようになるか。

 例えば5年後、ReadMe!で少し名の知れたサイトの一日平均アクセスが1000を超えるようになるとする。本当に人気のあるサイトなら一日数万、下手すれば数十万。これは大変な数字だ。数字の上で考えれば、個人で貰うには充分すぎるほどの広告費が出る。
 だがそれはあくまでも机上の空論だ。個人サイトである限り、サイトの運命はその個人の都合と一蓮托生。忙しい、ネタ切れ、飽きた等の理由ですぐ更新が続かなくなるような危なっかしい個人サイトに大々的に広告を打ってくれる所など出てくるわけがない。結局、大した広告もつかずせいぜいがガキの小遣いレベルの収入で終わってしまうことになる。
 また国民総ネットということは国民全てがお手軽表現者、個人サイトオーナーになれるということでもある。近い将来、なんちゃって個人サイトは今以上のビックバン的大増殖をみせるだろう。悪貨は良貨を駆逐する。個人サイトはいよいよ便所の落書きと等価値になる。「面白い個人テキストサイト」を探し出すのはますます困難になる。本当は面白いはずの新興サイトが誰の目にも止まらず虚しく閉鎖される、なんてことが一度や二度ではなくなるはずだ。

 つまり、それなりに建設的なビジネスとしてテキストサイトを『経営』したいのなら、最終的には「個人サイト」であることは捨てなければならなくなるということなのだろう。

 個人=アマチュアであることの気楽さ、楽しさを捨て、あくまでも金儲けを最優先するプロフェッショナルなエンタテイメント・テキストサイトを実力厳選のライター(できればイラストレーターも欲しい)数人で作る。分担システムによって更新されるテキストの質、またサイトの世間的評価を恒常的に維持する。それぐらいのことをしなければ、エロ画像もないたかがテキストサイトに巨額の広告収入なんて旨い話は回ってこないと僕は考える。
 例えば僕はイラストが描けないレイアウトセンスが無いという時点でもう、個人でプロレベルのサイトを作ることができない。だからその力を持った人達と組むしかない。そして全員一致団結して絶対の定評ある超人気サイトをまず作り上げ、各々が割り当てられたスペースに「面白いテキスト」を寄稿する。書いたぶんだけ広告収入から原稿料を貰う。そういうシステムならば充分「副業」と言えるくらいの収入になるんじゃないかな、と思う。


 以上、5年後くらいに国民総ネット時代が来た場合を想定して書いてみた。
 くれぐれも現状に当てはめて考えないように。あくまでも未来の、「もしも」の世界のビジネスの話だ。個人サイトの存在意義を否定しているわけではまったくない。無償の個人サイトだからこその楽しさは誰より知っているつもりだ。金にはなんないけど。

 いつになるかはわからないとしても、いつかは国民総ネット時代という「金脈」が掘り起こされることだけは間違いないだろう。そうなった時、黎明期から居座っている僕らが後参者より美味しい汁を吸おうと今から考えるのは当然のことだと思うんだけど、そこらへんみんなどう考えてるのか聞かせて欲しいナ。もっと旨いやり方知ってんだろ? ええおい?

3月17日(金)

 女の子の髪型について。

 僕はポニーテールが好きです。かなり好き、というかほとんどマニアです。あの後れ毛の残る挑発的な首筋がたまりません。絨毯のように柔らかな産毛に頬ずりしながら赤子のように眠りたい気持ちで胸がいっぱいです。

 僕が中学の頃好きだった女の子はポニーテールで、僕はいつも教室の後ろ斜め45度の席から彼女の綺麗なうなじを眺めてました。彼女はもちろん自分がこんなストーカー紛いの変態男子に毎日見つめられてるとは気づいてなくて、実に多彩な表情を惜しげなく見せてくれるんです。黒板の文字をノートに映す時のきりりとした眉毛。窓の外のグラウンドをぼおっと見つめる眠たげな目。隣の席の友達とこっそり小声で話す時あどけなく緩む口元。そしてちょこんと揺れる黒くて小さなポニーテール。彼女について覚えているのはなぜかそんなんばっかりです。イヤな青春ですね。
 僕は今でもポニーテールの似合う可愛い女の子を街で見かけると、つい意識的に後ろ斜め45度に回ってしまいます。それはもはや僕にとって永遠のベスト・アングルなんです。そしてそこから無防備な横顔を飽きるまで眺め回していたりします。まさに変態ですね。
 ポニーテールが好きで好きで仕方ない僕は、そのうち道行くポニーテールの女の子に襲いかかりその揺れる後ろ髪の束にかぶりついて飽きるまでしゃぶり倒すようになるのでしょう。その時は新聞の三面記事で皆さんに会えるかもしれませんね。

3月18日(土)

 女の子の制服について。

 僕はブレザーが好きです。かなり好き、というかほとんどマニアです。僕はセーラー服というのがあんまり好きじゃなくて(嫌いとは言ってないところがポイント)、街で見かけても追跡とかはあまりしないんですがブレザーの似合う女の子だけは別です。目測するやいなやまるで旧ソ連製ホーミングミサイル並みの自動追尾してしまう毎日です。特に明るめの配色のチェックのスカートなんてはかれてた日にはもう、お終いです。まるでボールを拾いに行く忠犬のようにすぐさま後ろに回って、風にそよぐその可愛らしいスカートの動きを舐めるように見てしまいます。重症です。
 追跡していていちばん楽しみなのはやはり階段を登る時なんですが、誤解のないように言っておくとパンツが見えたか見えなかったかというのは問題ではないんです。そりゃもちろん見えたら見えたで大ラッキー、小躍りして喜ぶでしょうがそれよりも大事なのは「パンツが見えてしまうかもしれない状況」であることなんです。見えた見えなかったという結果は二の次の問題。プロはその「状況」を楽しむんです。意識してスカートを手で抑えながら登る時のその女の子の「意識」を想像し楽しむんです。わかっていただけるでしょうか。

 チェックのスカートが好きで好きで仕方ない僕は、そのうち女子校の体育の時間に無人の更衣室にもぐり込んで片っ端からスカートを盗み去るようになるのでしょう。その時は新聞の三面記事で皆さんに会えるかもしれませんね。

3月20日(月)

同棲日記 「A・I・E・KI(愛液)が止まらない!」第十二話
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3月21日(火)

同棲日記 「A・I・E・KI(愛液)が止まらない!」第十三話
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3月22日(水)

 バイトの新人・舞ちゃん(19歳・深田恭子似)がここ数日休みを出しているので最近バイトが多い。以前にも書いたことだけれど、カレが春休みで遊びに来ているらしい。
 突然予定外の仕事を押しつけられて、普段の僕ならむっと来るところだけれど。「雪男センパイ、一生のお願いですぅ。バイト代わってください」なんてぺこりと頭下げられちゃあ怒る気も萎えるってもんだ。可愛いってのはそれだけで武器だよな、と僕はどこか腑に落ちないながら今日も虚しくバイトに励んだ。


 深夜3時の帰り道、僕の車は舞ちゃんの住むマンションの前を通りかかる。
 舞ちゃんの家は僕の帰り道上にあるのだ。何度か送ってあげたこともある。決してストーキングして非合法的に突き止めたわけではない。

 舞ちゃんの部屋の窓にはまだ明かりがついていた。
 きっと今頃はそのカレとやらとしっぽりヤりまくってるんだろう。なにしろ会うのは数カ月ぶりだと言っていたし。
 僕は舞ちゃんの部屋の明かりを見上げ続けながら、しょせんこれが僕と舞ちゃんの距離なんだよな、と思った。あの光はあまりに遠すぎて、僕にはこうして見上げることしかできない。僕は、舞ちゃんにとっての特別な存在には、なれない。
 そんな当たり前の事実がなんだか無性に悲しくて、僕は涙がこぼれ落ちそうになるのをぐっとこらえた。馬鹿だね、たかが窓の明かり一つでね。本気で好きだったわけでもないのにね。
 僕は遠ざかる窓の明かりに「バイバイ」と小さく呟いた。そして視線を前に戻し、気がつけば目前に迫っていた電信柱を急ハンドルでかろうじて避けた。

 脇見運転は危ない。

3月23日(木)

 気がつけば3万ヒットしてましたね。皆さんどうもありがとうございます。
 で、あの、お祝いとかは…(…)


 3万を迎えて思うことは、「ウチのサイトは今がいちばん面白いんだろうな」ということです。もちろん他と比べてとかじゃないっすよ。ウチのサイトの歴史的に、今あたりがいちばん脂がのっている旬の時期だと思うのです。少なくとも僕一人は確実に満足できている。
 でもこれは考えてみれば当たり前の話で、サイト始めて半年辺りってのは世間の評価みたいなもんが着々と固まりつつある時期なわけで。つまり更新ごとに手応えを感じられるいちばん幸せな時期なんですよね、そりゃやる気も勢いもあって当然。歴史あるサイトの過去ログ漁ってみるとわかりますが、個人差はあれだいたい開設半年目くらいに一度面白さの絶頂、ピークが来てるみたいです。中にはピークを何年も維持している凄いサイトもたまにありますが、大抵は管理人のやる気がなくなって更新休止状態になります。まあこれは個人サイトのお約束みたいなもんですね。

 僕にとってこの「かまくら」というサイトが恋人のような存在だとしたら、適度にうちとけて適度に緊張感のある今は最高のラブラブモード、幸せ絶頂な関係であるわけです。当然僕も愛を注ぎまくります。女もサイトも愛があるうちは美しく見えるし、楽しくつきあえるものです。
 でもそのうち必ず僕にも倦怠期とでもいうべき時期、更新に慣れ、飽きる時期が来ます。それはおそらく避けられないでしょう。そうなった時、ウチが更新休止状態にならない保証はどこにもありません。ていうか飽きたらたぶんやめます。簡単に。
 ただ、愛を持続させるための努力さえ惜しまなければ、関係はそれなりに続けられることもあります。全盛期時(今)のような「更新するたびに幸せ」なラブラブ状態は保てないかもしれません。サイトの勢い自体はがくっと落ちるかもしれません。でもかわりに熟成した渋みのような味は出せるだろうし、長く連れ添っているからこその穏やかな「幸せ」は時々、ほんとに時々でしょうが感じることができるはずです。願わくばそんな理想の夫婦のように、僕はこのサイトと末永くつきあっていきたいものです。願わくば。


 「愛を持続させる」、一見簡単そうに見えるそれがどれほど難しいことかは、実例を見れば一目瞭然ですよね。
 アメリカ合衆国における離婚率とか。Webにおけるサイト閉鎖率とか、ね。

3月24日(金)

 舞ちゃん(19歳・深田恭子似)が仕事に復帰してた。嬉しい。
 舞ちゃんは僕の顔を見るなり「雪男センパイ、こないだはどうもありがとうございましたぁ」と深々と頭を下げた。はきはきした礼儀正しさが相変わらず見ていて気持ちいい。
 でも僕は根がイジワルな人間だから、「舞ちゃんどう、カレとは毎日ヤリまくってたの?(笑)」なんてイヤな質問をする。まったくもって最低の男だ。しかし舞ちゃんはあはは、と笑って「はいもう、一晩中やりまくりでした」などと言う。「もーだから今日なんか腰が痛くってぇ」


 ま、舞ちゃん!!僕はやっぱり君が大好きだァ!!

3月25日(土)
ストーカー小説「むちむち☆メモリアル」第八話
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3月26日(日)

 ある雪の日のお話。

 僕は6歳で、当時隣に住んでいた一つ年上のミカという女の子と一緒に駅前の音楽教室に通っていた。
 もちろん別に二人の意志で「一緒に通おう」と決めたわけではない。単純に親同士の気まぐれでほぼ強制的に通わされたのだ。といっても僕は音楽自体は嫌いではなかったので、何の不平も言わず結構楽しんで通っていたのだが。
 ただ、ミカが僕と同じように音楽が楽しくて教室に通っていたのかとなると、話はまた難しくなる。ミカという女の子はあまり感情を表に出さないタイプで、しかも親の言いつけは必ず守るといった優等生気質の娘だったからだ。
 少なくとも当時6歳の僕にはただでさえ一つ年の離れた女の子のミカの考えていることなんて皆目見当もつかなかった。というより、気にしていなかった。ミカが好きで通っていようと嫌々通っていようと僕には関係なかったし興味がなかった。だからミカがどういう気持ちで僕と一緒に通っていたのかは今でもわからない。でもそれでもミカは毎週レッスンの日になるとちゃんと遅れずに家から出てきたし、僕も特に何も気にしないで一緒に駅前行きのバスに乗っていた。
 まあ要するに、僕とミカはそんな関係だった。

 しかしある冬の日のこと。レッスンが終わった後の夕刻の駅前は凄まじい猛吹雪に見舞われていた。交通機関は完全にストップ、帰るに帰れない人々がバス停前のアーケードに溢れ返っているのが見える。
「どうしよう、ミカちゃん」
 と僕はおろおろしながら言った。帰りが遅くなると親たちが心配するに決まってる。
 ここで本当ならば、おとなしくどこかで待機するなり公衆電話で親に電話するなりなんなりすればよかったのだ。しかし動揺しきっている幼い当時の僕らにそんな機転は利くはずもなく、ミカが選んだ選択肢は「家まで歩く」というものだった。僕はすたすたと歩き始めるミカの後を慌てて追いかけた。

 もちろん僕たちの選んだ選択肢は間違っていた。愚かにもほどがあるというほどに間違っていた。三メートル先がもう見えないくらいの猛吹雪の中、まして子供の脆弱な足腰ではまっすぐ歩くことすらままならない。家まで半分の距離も行かないうちに僕は疲労困憊でふらふらになっていた。
 ざく、ざくと雪を踏みつける足音が不気味に響く。靴の中に入り込んだ雪水のせいで靴下はもうずぶ濡れで、氷水に足を浸しているも同然だった。吹きさらしの耳がまた千切れて取れそうなくらいに痛い。僕は滲み出る涙と鼻水で顔をぐしゃぐしゃにしながら、それでも先をゆくミカだけは見失うまいと精神力の限りを振り絞って追い続けた。
 しかし事態はさらに悪化する。ばきっ、という音とともに僕の傘が砕け散る。あまりの風の強さに傘の骨が折れてしまったのだ。遮蔽物のなくなった僕の身体を容赦なく打ちつける猛吹雪。ここで僕の精神力は完全に途切れた。僕はその場にへたへたと座りこみ泣き出した。もうお終いだ、と本気で思ってわんわん泣いた。
 ミカは僕が後をついて来ていないのに気づき、振り向いた。僕は男の子のくせに、惨めにも雪道に座りこんで泣きわめいている。僕は今でもこの時の自分の姿を思い出すだけで顔が赤くなる。

 ミカはそんな僕を無言で見下ろしていた。

 それは本当に不思議な瞳だった。見下し蔑んでいるようでもあったし、心から優しく哀れんでいるようでもあった。
 僕はそんな瞳に見つめられて急に恥ずかしくなった。男の子のくせに、僕以上に疲弊しているであろうミカより先に音をあげるなんて。格好悪すぎる。
 そこでミカは何を思ったか、右手の手袋を脱ぎ雪道の端に投げ捨てた。おそらく水を吸いすぎて使い物にならないと判断したのだろう。可愛い毛糸の手編みの手袋にみるみる雪が積もり見えなくなってゆく。
 そしてミカは僕にその手を差し伸べた。
 しもやけで真っ赤にふくれあがった、だけど確かに体温の通った温かいその手を。


 僕はミカの手のひらにつかまって立ち上がった。
 彼女は僕に瞳で問いかけてきた。「まだ歩ける?」と。僕はこくんと頷いた。ミカはそれを確認するやいなや、僕の手を握りしめたまま再び歩き始めた。
 じっとりとにじむ彼女の汗の確かな温かさを直に感じて僕は、なぜか自分が「帰れる」と、家まで無事辿り着けると確信していた。そしてそういう気持ちになってみてふと周りを見渡せば、吹雪はもうだいぶ弱まっていたし家まではもうすぐそこという場所だった。そう、吹雪なんて本当は大したことなかったのだ。そりゃものすごく寒いしものすごく風の音が怖いけれど、少なくとも命に関わるほどのことなんて、何もない。僕はただ自分の恐怖心に、弱さに負け、へたりこんだのだ。そして僕は最後まで自分を見失わなかったミカの強さに、その手の温かさに、救われたのだ。

 無事に家まで辿り着いた僕らは、それから二人仲良く三日間風邪で寝込んだのだった。

3月27日(月)

 僕は女の子の恥ずかしがる姿が大好きだ。だからそんな僕にとってセクハラは生き甲斐、いや人生の全てである。これに一生を捧げてもいいとさえ考えてもいる。
 でも舞ちゃん(19歳・深田恭子似)は僕がいくらイヤラシイ話題を振っても全然恥ずかしがってくれない。こんな手強い娘は久しぶりである。そこで僕は作戦の方向を少し変えてみることにした。

「舞ちゃんってさ、北陸の人間なんだよね?」と僕は訊いた。
「はい、金沢ですぅ」と舞ちゃんは答えた。
「そのへんの人間って、やっぱ独自の方言みたいなのがあるの?」
「ありますよぉ。金沢弁が」
「金沢弁」と僕は言った。「舞ちゃんも普段喋ったりするの?」
「そりゃ喋りますよぉ」と舞ちゃんは笑った。「向こうに帰るとあたしバリバリ方言ですよ。こっちでは意識して標準語喋ってますけど」
「ふうん」と僕はにやにや笑いながら言った。「じゃ、今ちょっと喋ってみてくれない?金沢弁で」
「え、ええっ?」舞ちゃんが動揺した。そしてもじもじしながら頬を赤らめ「えっ、そんなぁ、恥ずかしいからヤですよぉ」と言った。

 ま、舞ちゃんそれだァ! 僕が見たかったのはその顔だァ!!

3月28日(火)

同棲日記 「A・I・E・KI(愛液)が止まらない!」第十四話
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3月29日(水)

 「若い才能というのはスポンジに似ている」

 古い話なので発言内容が正確でなくて申し訳ないが、宮崎駿がNHKの「トップランナー」というインタビュー番組に出演した時にこんな感じの発言をしていた。
「自分の中にある古い知識やアイデアを絞れば絞ったぶんだけ、新しいものを吸収することができる。だから何か作品を作るときには『出し惜しみ』をしてはいけない。今の自分の中にあるものは全てさらけ出して、そのとき出来る最高の作品を全力を持って作るべきだ」

 まがりなりにも創作に挑戦してみたことのある人間なら、次回作のアイデアを何も残さないことへの不安は必ず経験しているはずだ。だからつい切り札を残してしまう。今できたこの作品のひどさはページ制約のせいにして時間の無さのせいにして、反省しない。「次は凄いはず、なんたって凄いアイデアを残してあるんだ」なんて具合に。
 そんな当時の僕にとって、宮崎駿のこの言葉はまさに神の啓示と言えた。雷に打たれたような衝撃だった。宮崎駿という人間の表現者としての偉大さに叩きのめされたような気持ちになった。
 それ以来僕は「出し惜しみ」をいっさい放棄することにしている。ここにある、僕が今までに書いた文章は全て僕の全力である。ベストである。何も隠してないし、「時間があれば本当はもっと凄いのが書ける」なんて言い訳もしない。それで下手な文章だったり面白くなかったりするのは、仕方ないとしか言えない。次には上手くなっていることを祈るしかない。
 何か一つ文章を書くその度ごとに僕は丸裸になる。何も残らない。手持ちのネタを全て出し切ってしまったら明日は何も書けないかもしれない、その恐怖は常につきまとう。だけど、きっとあの宮崎駿だって何度も何度も丸裸になって、常に次回作への恐怖に怯えてきたんじゃないか。それにうち勝ってきたからこそあれだけのアイデアを一度に吸い込み貯蓄できるような偉大な「スポンジ」脳味噌を手に入れることが出来たんだ。僕はそう信じて、今日もこうして自転車操業のようにかろうじて文章を書きまわしながら毎日自分をからっぽにし続けている。いつの日か、魔法のようにアイデアが溢れ出てくるあの宮崎駿みたいな脳味噌になることを夢見て。

3月31日(金)

 フレッシュマンコ!(新鮮なマンコ)
 3月も今日で終わり、4月からは新しい環境で心機一転というフレッシュマンな人も多いのではないでしょうか。僕はと言えばまさかもう一年同じ学年をやり直す羽目になるとはさすがに予想していませんでしたが、それでも気分だけはフレッシュマンです。さあ春からはバリバリやるぞー!(ネットを)

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