Re:ゼロチャンスについて

 2017年の麻雀大会のモチーフ「Re:ゼロ」にあやかる形で、今回に限り「Re:ゼロチャンス」という特殊ルールを導入しました。
 ルール自体は非常に単純、「ぴったりゼロで飛んだら3000円分のGooglePlayカードをもらえる」というものです。
 ゼロ飛びはウマがついて-40ですが、3000円のカードをもらえるとなると結果として-40を補って余るだけの得をします。となると当然ですが、 「どうせ飛びそうな状況ならゼロ飛びを狙えないか意識してみる」くらいはした方が良い、という話になるわけです。今回ここの意識をどう持つかの部分でおそらく「わかってる人」(麻雀及び知略戦に造詣のある者)と「あんまりよくわかってない・深く考えてない人」で明確な差が出てしまい、 下手すると実力者に食い物にされる要素が一つ増えてしまうだけになりかねないので、ここから基本的に「あんまりよくわかってない/深く考えてない人」に解説する形で今回のこの特殊ルールを説明します。

Re:ゼロチャンスについて、初心者目線での攻略法

 ぴったりゼロで飛べば景品が出る、という条件だけ一読すると「残り点棒が少なくなるとすぐ皆わざとポンポン飛んで展開がスピーディになる」と思うかもしれません。
 しかしある程度麻雀を打ってきた中級者以上ともなればすぐに、あるいはそのうちには気がつきます。このルールで飛びは増えない、むしろ無意味な飛びが減ってオーラスまで進む対局が増えることに。
 なぜそうなるか? それは「ちょうどゼロで飛ぶための事前条件整備がとても大変だから」です。麻雀のアガリによって取られる点棒というのは最初から決まっています、例えば子のリーチタンヤオなら2600点だし、リーチ平和ドラ一なら3900点です。一本場などの条件がない限り、この基本点が狂うことはありません。 つまり残り3900点持っていればちょうどゼロ飛びの可能性があるけれど、3100点ならまず考えられない。じゃあ貴方の残り点棒が3100点だとしてまだ南1局、親番も残っている。対面からリーチが入ったが自分の手はまだバラバラ、リャンシャンテンで勝負になりそうにない。この状況でヤケクソ全ツッパに走って無意味にぶっ飛んだ心当たりのある人、たぶん一人二人の話じゃないですよね?
 でもリゼロルールがあると話が変わってきます。この局をオリて凌いで1000点のノーテン罰符を払ったら、残りは2100点。一本場がつくので、この状態なら4000ー2000の満貫を誰かにツモってもらえればリゼロチャンス達成の条件が整うのです。次に望みがあるならオリておくのが得策とわかっていれば、余程のバカか変人でない限りは皆オリるはずです。凌ぐことに意味が生まれることで無意味な飛びが減る、つまり結果として全体的に飛び終了が減るというわけです。
 またリゼロチャンスがあることが、ある程度上級者の初心者狩りを縛る枷にもなることを覚えておいてください。また一例を挙げると残り2000点の人間がいて、そいつはどうせ飛ばされるなら2000点を振り込んでゼロ飛び達成できることをむしろ望んでいる。リゼロ賞の3000円カードには枚数制限(3枚です)もある。ここでもし上級者が喰いタン赤ドラ一枚2000点をわざわざ狙い撃ちして飛ばし、ゼロ飛びを達成させてしまったら確実に周りの人間にブーイングを食らうでしょう、下手くそ呼ばわりさえされるでしょう。 そうなると余程のダントツトップでもない限りは、リゼロチャンス達成されるとわかっている人間からはその達成点数では上がりづらい。もしかしたら当たり牌を切っても見逃すかもしれないし、少なくとも残り2000点の状況で鳴いて早上がりをしようとしている他家への振り込みを恐れずに手作りを進められる、というのは大きなアドバンテージです。リゼロチャンス状態者がいることが他家の行動をある程度縛る、この事実も前もって心に留めておくだけで生存率に大きな差が発生します。残り点棒が減ってきたらリゼロチャンス状態に調整できないかを計算しながら打つことをお勧めします。
 とは言っても具体的に何点がリゼロチャンスなのかわかんねーよ、というガチの初心者さんのために具体的な数字を書きます。一本場とかによる端数加算は都度考慮してください。

@最強…残り1000点、1500点(平和・喰いタンノミ手に振ってもいいし、ノーテン罰符を払ってもいい。リゼロチャンス達成のための最高の状態)
A次点…残り1300点、2000点、2600点、3900点(振り込みによって飛べるポピュラーな点数)

 後は相手が親ならとか、七対子ならとか、カンが入っていれば、とかいくらでもゼロ飛びできるケースは考えられるけれども、上に挙げた一般的な支払ケース以外に都合良く当たることを信じて振ってみるというのはただの無謀なので全くお勧めできません(特に親にわざと振り込むというのは自殺行為であり他家に迷惑がかかるので絶対やめましょう)。難しい話はよくわからんというガチ雑魚な方はここに挙げた点数だけ記憶するなりメモるなりして
リゼロチャンス状態の点棒状況なら振り込み覚悟のツッパOK、そうでないならオリて次局で都合良くリゼロチャンス状態になるのを待つか起死回生の大物手が入るのを待つという方針をお勧めします。飛び寸前の状態にも駆け引きで楽しめる要素を作れる、という意味ではなかなか奥深い独自ルールになっているのではないかと、机上の空論状態では思っております。
 皆様にとっても楽しめるルールになることを祈っております。ご質問等ありましたら主催者まで遠慮なくお問い合わせください。